不動産を購入する際に支払う税金には、自身で直接支払うものと、払った実感はないけれど実はしっかり支払っているものまで様々なものが存在します。自分がどのような税金を支払っているかを知ることで、今後の資金計画が立てやすくなるメリットなどが生まれます。
直接支払う税金として最も身近なものが消費税です。これは新築だけでなく分譲や中古物件を購入する際にも発生し、その時の税率に応じて本体価格に合わせて支払いを行う必要があります。消費税は様々なものに発生し、建物などの不動産本体だけでなく附属設備や外構物、諸々の手続きにかかる諸費用や仲介手数料などに対しても課せられます。
ただし中には消費税のかからない取引もあります。それが土地そのものの代金や市役所や県、国などに支払う調査費用などです。また土地は場合分譲などで建物と同時に取得することがありますが、その場合であっても消費税は課せられません。更に現在の消費税の税率によって補助金の額が変わることなどもあります。
間接的に支払う税金として挙げられるのが印紙税や購入時の固定資産税、登録免許税などです。印紙税は不動産の購入契約時などに契約書に貼り付けるもので、一般的には印紙を購入して納めることになります。この際契約書に貼り付けを忘れてしまうと、実際に必要な印紙税の3倍の額を納めなければならなくなるため注意が必要です。
次に購入時の固定資産税ですが、本来固定資産税は1月1日時点での所有者が1年分支払う必要があります。しかしその場合年の途中で売却すると前の所有者の負担が大きくなるため、基本的には日割りした額を不動産購入時に上乗せして支払います。
最後に登録免許税ですが、不動産の所有権移転登記などを行う際に必要となるもので、一般的には司法書士報酬として支払うため、自身が支払っている実感が少ないと感じる人は多いです。
購入後に必要な税金あれこれ
これまでは不動産の購入前や購入手続きに必要な税金について述べましたが、購入後に支払いが必要な税金として次のようなものが挙げられます。
まず不動産取得税です。これは土地や建物を購入した際に課せられるもので、およそ購入後半年ほどで納付書が送られてきます。ただし自身が住むために取得した購入した土地や建物には優遇措置があり、土地に関しては自身で手続きを行う必要があります。また建物に関しては現地調査時に担当者が確認するため、こちらは優遇措置を受けるための手続きは必要ありません。
次に挙げられるのが固定資産税で、前述のとおり1月1日時点での所有者が1年分支払う必要があります。そのため1月2日以降に購入した場合、丸1年分固定資産税を納めなくても済みますが、引渡し時期によっては住宅借入金等特別控除などの特例が受けられないことがあります。
上記のポイントをしっかり押さえ、不動産購入を行うことをお勧めします。